2025年2月4日火曜日

あぴーる

 秋田県には芸術科書道を担当する教員はごくわずかしかおらず、まるで絶滅危惧種のような存在です。そんな状況の中で、その価値を少しでも広めるために、私は賞状への記名をはじめ依頼があれば二つ返事で引き受けています。講演会の演題や校内の案内掲示など、さまざまな書き物を手掛けています。やはり、手書きの文字には人のぬくもりと力が宿るものです。こうして地道に書の魅力を伝え続けています。  先日も、賞状への記名を依頼されました。もちろん快く引き受けすぐに書き上げました。表彰式用の賞状は事前に鉛筆で仮書きされていることが多く、名前を確認しメモした後、消しゴムで下書きを消してから毛筆で清書するため意外と手間がかかります。しかし、今回の賞状は付箋に下書きされており、メモ書きや消しゴムを使う必要もなかったためとても楽に仕上げることができました。  賞状を書くときは、ただ文字を並べるのではなく、その賞を受け取る生徒の努力や喜ぶ姿を思い浮かべながら筆を運びます。「おめでとう、よく頑張ったね」という気持ちを込めて書くことで、文字にも魂が宿ると信じています。そんなふうに、少しでも手書きの魅力が伝われば嬉しいものです。

#竹村天祐#大曲高校#大曲高校書道部#青麻会



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