風信帖現代語訳

令和2年度全県新年書初め展　［高校・一般半紙の部］課題風信帖

□原文

忽披枉書。已銷陶爾。御香兩裹。及左衞士。督尊書状。並謹領訖。迫以法縁暫闕談披。過此法期披雲。

□訓読

忽（たちま）ち枉書（おうしょ）を披（ひら）き、已（はなは）だ陶爾（うれい）を銷（け）す。御香（ぎょこう）兩裹（ふたつつみ）、及び左衞士（さえし）の督（かみ）の尊書状、並びに謹（つつし）みて領（りょう）し訖（おわ）りぬ。迫（せま）るに法縁を以てせられ、暫（しばら）く談披（だんひ）を闕（か）くも、此の法期を過ぎなば披雲（ひうん）せん。

　□秋田弁口語訳

　手紙もらって、心のもやもやしてらったやじがねぐなったっす。お香ふたっつと左衛士督様の手紙はぜんぶいただきました。もうさっとで法事あるがら、してっこはゆっくり話っこもできねども、それ終わればあどいいびょん。お使いの人に、この返事をもだへでやるっす。あまりうまぐ言えぐってもうしわげねえなぁ。