2021年5月18日火曜日
2021年2月26日金曜日
【書友4月号】高校生になったみなさんへ
【書友4月号】半紙一般級位解説
高校生になって書道部に入ったみなさん、小学生中学生から引き続き書道を続けて高校生になったみなさん、今月から「書友」は〈高校・一般の部〉に出品することになります。新しい書道の世界をご案内します。
1 書写と書道の違い
学校では書写は学校での時間割で、何の教科の時間に学習しましたか。今まで小学校や中学校の書写は国語科で、文字を正しく整えて速く書くことを目標にして学習してきました。
国語の時間で学習した書写に対して、高校での書道は芸術科の時間に学習します。芸術科には「音楽」「美術」「工芸」「書道」の科目があり、ここから選択できるようになっています。学校によって開講している科目が違うので、必ずしもこの4科目からの選択とはいかないことがあります。学校として全員音楽を選択している学校もあれば、音楽と書道からの選択や音楽と美術からの選択、音楽と美術と書道から選択できる学校もあります。
これから皆さんが取り組む書道は確かに書写と用具等は同じですが、その内容は全然違います。そして、書道の目標は「自己表現」です。自分の気持ちを文字としてあらわし、筆と墨という用具で表現します。そしてそれを鑑賞することは共感することです。
これから皆さんが取り組む書道は確かに書写と用具等は同じですが、その内容は全然違います。そして、書道の目標は「自己表現」です。自分の気持ちを文字としてあらわし、筆と墨という用具で表現します。そしてそれを鑑賞することは共感することです。
2 知っておきたい書道用語
下の書道用語はこれから書道を学ぶにあたって、よく使われる用語であるのでしっかり理解してください。そして、書道用語を使えるようにしましょう。
「古典」古人の書いた優れた筆跡。
「古典」古人の書いた優れた筆跡。
「臨書」古典を手本として習うこと。またその作品。
「創作」自らの創意工夫に夜表現。
「落款」署名と印。
3 古典って何だ、臨書って何だ
「古典」と聞くと皆さんは「源氏物語」や「枕草子」などを思い浮かべるでしょう。しかし、書道では「古人の書いた優れた筆跡」を「古典」と言います。そして、それを手本として習うことを「臨書」と言い、書いたその作品も「臨書」と言います。古典と言われるには「古人が書いた」ものであり、さらに「優れた」筆跡であることが条件です。
4 コリン星から来なくても
書道の作品は「本文と落款(らっかん)」で構成されています。落款は「署名」と「印」です。つまり、書道の作品は「本文・署名・印」がないと完成ではありません。よく署名をせずに本文だけをお稽古をしている人を見かけます。しかし、署名も書道作品の重要な構成要素なので、1枚本文を書いたら必ず署名も書きたいものです。
書道作品の署名は、小学生や中学生ではフルネームを書いていました。高校・一般では苗字は書かずに名前だけを書きます。苗字だけの署名はありません。そして、臨書の場合には臨書であることを示すために名前の下に「臨」と書きます。そのため、真理さんは日本人でも「真理臨:マリリン」となりますし、凛さんは「凜臨:リンリン」になります。そして、優子さんはコリン星から来なくても「ユウコリン」になります。ずぅ〜っと前、上野動物園にリンリンというパンダがいましたね。
書道あるある
⭐️署名のうまい人の作品はだいたいうまい。
⭐️印をきっちり押している人の作品はさらにうまい。
⭐️署名のうまい人の作品はだいたいうまい。
⭐️印をきっちり押している人の作品はさらにうまい。
5 書道の最終目標
なぜ臨書をするのでしょうか?
臨書の目的はたくさんあります。それぞれの学習段階や求めるものによっても目的は違います。皆さんの臨書の目的は
「よく観察するため」「上手な筆遣いができるようにするため」
「視野を広げるため」
です。見ているようでよく見ていないのが観察です。しかし、それをお手本として書こうとするためには、一画一画隅々までよく観察しないといけません。
そして、書道の最終目標は「創作」です。創作とは「自らの創意工夫による表現」です。臨書によりそれぞれの古典のエッセンスを取り入れ、それを自分の中で再構築して独自の書風を編み出すのです。自分の世界を切り開くため臨書は必要です。
【書友4月号】小学生の頃からこの書友の雑誌で書写のお稽古をしてきた皆さんへ。
新しい世界への挑戦
長い間書道塾で書写のお稽古をしてきて、中学生で10段まで上り詰めた人はたくさんいると思います。そして、今までに色々な展覧会に出品して、素晴らしい賞を受賞した人もたくさんいると思います。それは大変に素晴らしいことです。 でも、いつまでもその上にいてはいけません。それはそれです。いつまでも過去の栄光に縋り付いては成長はありません。上にも書いているように、書写と書道は別物です。過去の栄光はいったん置いといて、新しい気持ちで書道と向き合ってください。
次世代の指導者への期待
皆さんはもともと基本的な技術が身についているので貪欲に新しい世界に挑戦しると、今まで見たこともないような書道の世界でさらに表現の可能性が無限に広がります。さらに、大学には書道科があってさらに専門的に書道を学ぶことができ、表現の幅も進路選択の幅も広がります。そして、これからの秋田県書道界や我が国の書道界をリードしてください。 そして、昔から「書は人なり」と言われます。人間力の向上が作品のレベルを上げます。普段の生活=書道の稽古です。人生においてズルせず誠実に生きれば、作品にもそれが現れます。
継続する力
昔から「好きこそものの上手なれ」と言います。好きなことはいくらでも続けられるし、お稽古も苦ではありません。月並みですが、自分の「可能性」と書道を選んだ「先見性」を信じお稽古してください。「継続は力なり」という言葉があります。継続することでそのものの力量は高まります。そして、「継続する」という力も身につきます。高校生から始めた書道をこれから一生続けていってください。
そして、昔から「書は人なり」と言われます。人間力の向上が作品のレベルを上げます。普段の生活=書道の稽古です。人生においてズルせず誠実に生きれば、作品にもそれが現れます。
【書友4月号】高校生になってから書道と取り組む皆さんへ
心配無用
よくぞ新しい世界へ飛び込んでくれました。ものすごく勇気が必要だったでしょう!その勇気はとてもスゴいと思います。しかし、思い切って新しい世界に飛び込んだはいいが、周りのお友達や先輩はみんな見るからに作品は上手なので、「書道なんてやらなければよかったカナ」と心配しているかもしれませんね。 でも、何も心配することはありません。高校生の感受性と吸収力はとても素晴らしく、あっという間にみんなに追いつきます。保証します。だから、いじけたり卑下したりせず、焦らずに地道にお稽古していきましょうね。寝ない亀は早いのだから。
2021年2月8日月曜日
気持ちを込めて
コロナのために活動を制限された美郷中学校の3年生を激励するために、シンガーソングライターの栗林聡子さんが作った曲「煌めき輝く明日へ」。その歌詞を書道部全員で縦2m横5mの大きな紙に書きました。
大曲高校書道部は書道パフォーマンスに取り組み、書道パフォーマンス甲子園本戦にも北海道東北ブロック予選を突破して出場しています。しかし、私たちの最大の弱点、それは「字が下手」。書道部としては致命的な欠点ですが、これを克服するためにいろいろな手立てを講じてきました。
2021年2月6日土曜日
プロトタイプ完成
昨年は新型コロナウイルスのために、いろいろな活動が制限された中学校3年生。その中学生の思いを受け取ったOGでシンガーソングライターの栗林聡子さんが、中学生を励ます曲「煌めき輝く明日へ」という曲を作りました。先日、秋田魁新報紙上では美郷中学校での「3年生に感謝する会」で、その曲でサプライズライブをした様子が報道されました。
大曲高校書道部でも3年生が今までの努力の成果を発揮する場が突然奪われ、やり場のない喪失感をどうにかしたいと模索しました。その記事を見て「中学生も同じなんだな」と感じました。
大曲高校書道部には美郷中学校の卒業生が4人います。そこで、栗林さんが書いた歌詞をみんなで大きな紙に書いて、美郷中学校に展示していただくことにしました。
2021年2月5日金曜日
2021年2月3日水曜日
2021年2月1日月曜日
現実逃避
急ぎの仕事があるのですが、気分が乗りません。さすが、気分で生きている私です。「やらなければ、やらなければ」ならないのですがやりたくないのです。理由は特にありません。「なんだそれ」としかられそうですが、胸がモヤモヤしていいる時に書くと、絶対間違えて書くのです。しかも、最近多いのです、誤記が。
ということで、現実逃避をして秋田県書道連盟の小品展に出す半紙の作品「新年だよ、全印集合!」と、秀作美術展に出す半切作品「やる気モード全開の書道ガールズへ」を書きました。
先日、文化庁のイベントに作品を出すために、書道部部員の印を刻しました。それを半紙に押しました。部員に「モミジ」という名前の部員がいいるので(上段右)。
2021年1月29日金曜日
みっしょんこんぷりーと
先輩から頼まれていた例のブツをようやく完成させました。ずっと書かなければと気にはしていましたが、どのように表現したらいいのかの方針が決まらずそのまま熟成させていました。
昨日「はっ」とひらめくことがあり、ようやく取りかかりました。今回のポイントは用具のチョイス。たまたま手に入れた随分枯れた因州和紙に書きました。書道では長期間保存し、水分が抜けた紙を「枯れた紙」といい、その紙には独特の味わいが出ます。保存中湿気た紙は「かぜをひく」といいます。
1枚は隷書というご指示でしたが、最近多い多いんです、こんなミスが。脱字です。何枚も書き終えて「おやっ、マスが余っている」と思うと抜けています。注意しててもこれだもんなぁ。まったく、もぉ。もう1枚は「好きなように書いてよい」ということでしたので、得意の上から下まで転げ落ちるような字間を詰めた行草体で書きました。先輩、気に入ってくれるといいなぁ。
2021年1月24日日曜日
清書完了
がんばりました、部員も私も。怒濤の清書週間を乗り切り、書き初め展へ無事作品を提出しました。2年生は普段から競書雑誌で仮名細字と取り組んでいましたので、仮名細字へも出品もしました。
大曲高校書道部の部の印は、どなたが刻したかわかりませんが木印です。私が高校生の時から使っているので、大曲高校書道部部員の渾身の清書作品と50年近く(あるいはそれ以上)共にあります。私はこの印がとても気に入っているのでどんな作品にでも押せるように、同じデザインでいろいろな大きさの印を彫りました。左端がオリジナルの木印です。
そこで、気がつきました。「仮名細字用の印をどうしよう」と。小さな印も刻していますが、仮名細字に押すのには少し違和感がありました。
無いのなら つくってしまえ ホトトギス。
2021年1月23日土曜日
2021年1月20日水曜日
清書週間
大曲高校書道部の今週は〆切が続く「清書週間」で、2つの書き初め展の〆切、競書雑誌の月例の〆切があります。2年生が一番提出作品数が多く漢字半切創作2点、漢字半紙臨書2点、仮名半紙臨書1点創作1点を仕上げます。
昨日一つめの書き初め展の作品を清書しました。ポスターの展覧会に出品します。私はエラそーに役員です。完成した作品には書道部の印を押します。この印は私が高校に入ったときから使っているので、おそらく50年近く使っている木印です。どなたが刻したのかはわかりませんが、とても秀逸なデザインです。50年近く大曲高校書道部の歴代の部員が、全身全霊を込めて書いた清書作品とともにあった印です。
人の書いた文字にはパワーがある
ワープロの文字は揃っていて綺麗ですが、人が書いた文字にはパワーがあります。昔から「書は人なり」といい、文字にはその人の人柄や人生までもがあらわれます。味気ないワープロの文字より、人の書いた文字の方がアピール力があります。
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