2025年1月24日金曜日

筆に込める新春の気概

 秋田県書道連盟の研修部長の私は、新年研修会に向けて会場の横看板を揮毫しました。看板の長さに対して字数が少なかったため、横長の字形が映える隷書体を選びました。普段は物事をテキトーに進める私ですが、このような看板を書く際には一転して几帳面になります。設計図を丁寧に作成し、字配りを計算し尽くして、全体のバランスがぴったりと整うよう精密に書き上げました。

 書道連盟の会員の研修会ということで、出席するのは当然ながら書道に取り組む専門家の方々ばかりです。特に隷書を専門にされている方も多い中で、隷書でこの横看板を書くのには「けんか売ってんのか」のような気もしますが、、.。正直なところ少し躊躇はありますが「これくらいしか書けない」と開き直り、今の自分にできる精一杯の気持ちを込めて筆を運びました。
 完成した看板を改めて眺めてみると、どこか足りない部分があるかもしれないとも思いますが、それでも自分なりの一歩として満足しています。この看板が、新年の研修会に集う方々の目に留まり、会場の雰囲気を彩る一助になればと願っています。
 私にとって、こうした挑戦は書道への取り組みを見つめ直す貴重な機会でもあります。自分の書が、研修会の場で批評を受けることもまた成長の糧になるでしょう。今年も筆を持つたびに新たな発見と喜びを得ながら、さらに前進していきたいと心に誓いました。



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