2020年7月9日木曜日

ひとり同人展 1

1 野球部選手名鑑表紙

2 文化祭での配布用しおり



▲図書館での展示の様子

3 色紙と短冊
▲「アートの内なる扉開きゆく 君に向かえば風新しく」

▲人盡楽             ▲喫茶去

4 廊下での校訓
▲玄関前の校訓

2020年5月20日水曜日

竹村天祐書作展「高橋馨歌曲選集を書く」

高橋馨先生

昨年12月、作曲家であり長年大曲高校で音楽をご指導された高橋馨先生が亡くなりました。そして、今年2月大曲高校吹奏楽部OBを中心にして「高橋馨先生とのお別れの会」が開かれ、多くの卒業生が集まりました。私は昭和52年に大曲高校に入学し、吹奏楽部と書道部に入りました。その時、馨先生には大変お世話になりました。
「お別れの会」では音楽関係者が多かったので、先生の作品の演奏もありました。それを聴きながら先生がなぜ北原白秋の詩を選び、曲をつけようと思ったのか。先生が感じた白秋の詩の魅力を見てみたいと思いました。そこで、以前馨先生が出版された「高橋馨歌曲選集」の歌詞を書くことにしました。

▲屋外看板



大きい紙に書く

 会場のブランカでは何度か作品展示をしています。以前からここのベージュの壁一面に作品を書いてみたいと思っておりました。そこで、今回は大きい紙にへっへど「壁画」のように書きました。紙の大きさはと1.5m×61.5m×2.5mの2枚です。紙は書道パフォーマンスで使用する50mのロール紙を切って使いました。

 1.5m×6mの作品は大字の「風」と「開」を中心に据え、その周りに中字と細字の3種類の字を配置しました。行の長さに変化を持たせ、右から左へと流れを意識し絵巻物のように仕上げました。
1.5m×2.5mの作品は行の長さと行間を統一し、あえて文節の区切れで行を作らず文字の大小をバランスよく配置し統一感をだしました。文字の形は平安時代の流麗な仮名をベースにしてそれに現代的なエッセンスを加えモダンクラシックにしました。





北原白秋による四つの歌」より
「牡丹」
ほんにのう 薄情な牡丹が散りかかる
風もない日にのう
あかい牡丹がのうもし 散りかかる
聞きつくした二人の仲か
雨も降らいで
のうもし 散りかかる
片恋
曳船の 水のほとりをゆくころを
やわらかな 君が吐息の散るぞえな


▲大曲高校書道部から送られた花


▲「風」のバリエーション


「片恋」
曳船の 水のほとりをゆくころを
やわらかな 君が吐息の散るぞえな




▲「風」のバリエーション


もっと勉強した方がいい

書道作品では同じ文字は同じ字形では書かないで、変化を付けるため字形を変えて書くことが一般的です。同じ文字を変化させて書くには、それ相当の経験が必要で難易度も高くなります。そのため、作品にする詩文を選ぶ時には、なるべく同じ文字があまり重複しないように選ぶことが多いようです。しかし、日本語の特性上「の」「は」「に」などの助詞は、詩文の中には何回か出てくることがあります。
北原白秋のこの詩には「散りかかる」が3回出てきます。また、「か(が)」が9回、「の」が5回使われています。この書き換えができると、作品としては多彩な表現になります。しかし、今回はそれに挑戦しましたが、どうしても似通った表現になり力不足は否めません。馨先生が「ん~、もう少し勉強した方がいいなぁ」とおっしゃっているようでした。

吹奏楽部と私

 中学校で吹奏楽部に入部し、高校では吹奏楽部と書道部に入りました。大東文化大学でも書道と取り組みつつ吹奏楽団で演奏していました。担当はトランペットです。大学では4年生の時には学生指揮とドラムメジャーをしました。昭和58年東京ディズニーランドのグランドオープンでパレードをしました。

このようにして書きました

廊下に2枚の紙を広げて書きました。筆は大字用・中字用・細字用と3本の筆を使いました。中心となる「風」「開」は大字用筆を2本持って書きました。

▲大きい筆を2本持って

▲横が6m



2020年5月11日月曜日

竹村天祐書作展「梵天唄を書く」

竹村天祐書作展

梵天唄を書く


書道作品の素材を地元に求め、今回は「大曲」をテーマとしました。昨日まで大曲高校書道部の作品展示でしたが、今日展示替えで自分たちの作品を搬出し私の作品を貼ってくれました。場所はJR大曲駅ハミングロード展示棚です。

 梵天唄の歌詞と、大曲中学校の今年の厄払いの学年ネーム「新樹」も書いています。



▲梵天唄を書く

 旧仙北町にある旧池田氏庭園。そこの11代池田文八郎の言葉を木簡風に書いています。



▲池田文八郎のことばを書く


 大曲といえば花火。そこで北原白秋の花火の詩を書きました。漢字、平仮名、カタカナ、英語とさまざまな文字の共演を、用紙を分割する技で独立するも一体感を待たせた表現にしました。



▲北原白秋の詩を書く

これで書きました

竹村天祐書作展「梵天唄を書く」で使いました。

▲大字用、中字用、細字用の筆と墨液


▲自分で書いたひらがな字典

▲広い場所で書きました。

▲紙を並べて一気に制作

▲あらかじめ切った紙で。

2020年4月28日火曜日

高校生になったみなさんへ

【書友6月号】半紙一般級位解説

 高校生になって書道部に入ったみなさん、小学生中学生から引き続き書道を続けているみなさん、新しい書道の世界をご案内します。


1 書写と書道の違い

 学校では書写は学校での時間割で、何の教科の時間に学習しましたか。今まで小学校や中学校の書写は国語科で、文字を正しく整えて速く書くことを目標にして学習してきました。

 国語の時間で学習した書写に対して、高校での書道は芸術科の時間に学習します。芸術科には「音楽」「美術」「工芸」「書道」の科目があり、ここから選択できるようになっています。学校によって開講している科目が違うので、必ずしもこの4科目からの選択とはいかないことがあります。学校として全員音楽を選択している学校もあれば、音楽と書道からの選択や音楽と美術からの選択、音楽と美術と書道から選択できる学校もあります。

 これから皆さんが取り組む書道は確かに書写と用具等は同じですが、その内容は全然違います。そして、書道の目標は「自己表現」です。自分の気持ちを文字としてあらわし、筆と墨という用具で表現します。そしてそれを鑑賞することは共感することです。

2 知っておきたい書道用語

 下の書道用語はこれから書道を学ぶにあたって、よく使われる用語であるのでしっかり理解してください。そして、書道用語を使えるようにしましょう。

 「古典」古人の書いた優れた筆跡。
 「臨書」古典を手本として習うこと。またその作品。
 「創作」自らの創意工夫に夜表現。
 「落款」署名と印。
  

3 古典って何だ、臨書って何だ

 「古典」と聞くと皆さんは「源氏物語」や「枕草子」などを思い浮かべるでしょう。しかし、書道では「古人の書いた優れた筆跡」を「古典」と言います。そして、それを手本として習うことを「臨書」と言い、書いたその作品も「臨書」と言います。古典と言われるには「古人が書いた」ものであり、さらに「優れた」筆跡であることが条件です。

4 コリン星から来なくても

 書道の作品は「本文と落款(らっかん)」で構成されています。落款は「署名」と「印」です。つまり、書道の作品は「本文・署名・印」がないと完成ではありません。よく署名をせずに本文だけをお稽古をしている人を見かけます。しかし、署名も書道作品の重要な構成要素なので、1枚本文を書いたら必ず署名も書きたいものです。

 書道作品の署名は、小学生や中学生ではフルネームを書いていました。高校・一般では苗字は書かずに名前だけを書きます。苗字だけの署名はありません。そして、臨書の場合には臨書であることを示すために名前の下に「臨」と書きます。そのため、真理さんは日本人でも「真理臨:マリリン」となりますし、凛さんは「凜臨:リンリン」になります。そして、優子さんはコリン星から来なくても「ユウコリン」になります。ずぅ〜っと前、上野動物園にリンリンというパンダがいましたね。

書道あるある
 ⭐️署名のうまい人の作品はだいたいうまい。
 ⭐️印をきっちり押している人の作品はさらにうまい。

5  書道の最終目標


 なぜ臨書をするのでしょうか?
臨書の目的はたくさんあります。それぞれの学習段階や求めるものによっても目的は違います。皆さんの臨書の目的は
「よく観察するため」
「上手な筆遣いができるようにするため」
「視野を広げるため」
です。見ているようでよく見ていないのが観察です。しかし、それをお手本として書こうとするためには、一画一画隅々までよく観察しないといけません。

 そして、書道の最終目標は「創作」です。創作とは「自らの創意工夫による表現」です。臨書によりそれぞれの古典のエッセンスを取り入れ、それを自分の中で再構築して独自の書風を編み出すのです。自分の世界を切り開くため臨書は必要です。

寝ない亀が一番早いのだ

小学生の頃からこの書友の雑誌で書写のお稽古をしてきた皆さんへ。

新しい世界への挑戦

 長い間書道塾で書写のお稽古をしてきて、中学生で10段まで上り詰めた人はたくさんいると思います。そして、今までに色々な展覧会に出品して、素晴らしい賞を受賞した人もたくさんいると思います。それは大変に素晴らしいことです。

 でも、いつまでもその上にいてはいけません。それはそれです。いつまでも過去の栄光に縋り付いては成長はありません。上にも書いているように、書写と書道は別物です。過去の栄光はいったん置いといて、新しい気持ちで書道と向き合ってください。

次世代の指導者への期待

 皆さんはもともと基本的な技術が身についているので貪欲に新しい世界に挑戦しると、今まで見たこともないような書道の世界でさらに表現の可能性が無限に広がります。さらに、大学には書道科があってさらに専門的に書道を学ぶことができ、表現の幅も進路選択の幅も広がります。そして、これからの秋田県書道界や我が国の書道界をリードしてください。

 そして、昔から「書は人なり」と言われます。人間力の向上が作品のレベルを上げます。普段の生活=書道の稽古です。人生においてズルせず誠実に生きれば、作品にもそれが現れます。


高校から書道と取り組む皆さんへ。

心配無用

 よくぞ新しい世界へ飛び込んでくれました。ものすごく勇気が必要だったでしょう!その勇気はとてもスゴいと思います。しかし、思い切って新しい世界に飛び込んだはいいが、周りのお友達や先輩はみんな見るからに作品は上手なので、「書道なんてやらなければよかったカナ」と心配しているかもしれませんね。

 でも、何も心配することはありません。高校生の感受性と吸収力はとても素晴らしく、あっという間にみんなに追いつきます。保証します。だから、いじけたり卑下したりせず、焦らずに地道にお稽古していきましょうね。寝ない亀は早いのだから。

継続する力

 昔から「好きこそものの上手なれ」と言います。好きなことはいくらでも続けられるし、お稽古も苦ではありません。月並みですが、自分の「可能性」と書道を選んだ「先見性」を信じお稽古してください。「継続は力なり」という言葉があります。継続することでそのものの力量は高まります。そして、「継続する」という力も身につきます。高校生から始めた書道をこれから一生続けていってください。

 そして、昔から「書は人なり」と言われます。人間力の向上が作品のレベルを上げます。普段の生活=書道の稽古です。人生においてズルせず誠実に生きれば、作品にもそれが現れます。

2020年4月7日火曜日

入学式立看板


 入学式の立看板を書きました。また、毎年使い回しの式次第ですが、今年は短縮バージョンなので例年と次第が違います。そこで、式次第も書き直しました。そして、同窓会の祝詞も書きました。

▲校門前立看板

▲アップで

▲廊下で書いて

▲同窓会の祝詞

▲式次第すぺしゃるばーじょん